ローズマリーシネオール

ローズマリーの特徴・歴史
お庭やキッチンに植えるハーブとして、料理に使う香辛料の一つとして日本でも親しまれているローズマリー。特に食用のフレッシュハーブとしてはバジルやタイムと並んで認知度の高い存在ではないでしょうか。名前にローズとは付きますがフローラル調ではなく、ウッディーな印象もあるハーバル系の香りは肉や魚との相性も抜群。臭み消し&香り付けの両方に役立つハーブとして様々な料理に活用されています。また、風味の良さだけではなく、ポリフェノールが豊富な高い抗酸化作用を持つハーブ、神経細胞の保護・維持をサポートしてくれる可能性があるハーブとしても若々しさと健康を願う人々からも注目されていますね。
そんな日本人にとっても馴染みのあるハーブの一つであるローズマリーは、シソ科マンネンロウ属に分類される低木植物。バラ(ローズ)よりもミントやマジョラムなどに近い植物で、原産は地中海沿岸地域とされています。分類でも見た目・香りにも近いところが無いのに呼び名にローズが付けられている由来は、古典ラテン語で海辺でも生育出来るローズマリーのことを「ros marinus(海の露、もしくは露)」と呼んでいたため。roseではなくros=露という意味の言葉が語源なんですね。属名のRosemarinusはそのままラテン語の呼び名が採用された形です。ローズマリーは生命力が高く地中海性気候で育ちやすい、しかも「モミの木(針葉樹)に似ている」と称されるスッキリとした香りを持つ植物。古典ラテン語が使われていた以前、古代エジプトや古代ギリシアでも使用されていました。

地中海沿岸で栄えた古代文明ではローズマリーを神秘的な力を持つ“聖なる木”として大切にしていたのではないかという説もあります。人々の体を癒やしてくれる万能薬感覚で使用されていたハーブでもありますし、神様に捧げる・悪霊を寄せ付けないために使用することもあったのだとか。また“思い出のハーブ”として死者を偲ぶ供え物としてもローズマリーは使われ、古代エジプトではファラオと一緒に埋葬されていたことも分かっています。キリスト教でも聖母マリアがイエスを抱いてエジプトへ逃れる途中、ローズマリーに青いマントをかけておくと白かった花がマントと同じ青色に変わった・マリアとイエスを覆って追手から隠してくれたなどの伝説があります。こうしたエピソードと聖母マリアのお名前に似ていることからローズマリーは「Rose of Mary(聖母マリアのバラ)」とも称されるようになりました。
こうした用途や伝説が中世には悪魔・悪夢がやってくるのを防いでくれるという考えにも繋がっていったそう。聖なる力で空間を浄化してくれると考えただけではなく、当時は良い香り=邪気を追い払うという思想もありましたしね。経験的にローズマリーは消毒に役立つことが分かっていたという説もありますが。中世〜近世ヨーロッパの人々はペストなどの疫病対策にも使用しており、ペストで死亡した人々から盗みを働いていた泥棒達の逸話“Four thieves vinegar(4人の泥棒の酢)”も残っています。彼らは酢にローズマリーを含むハーブ類を加えて作った調合物を塗り、自分たちが感染しないよう対策していたんだとか。そのほか病院で浄化のために焚かれたり、イギリスでは監獄熱の感染予防として利用されていた時期もあります。現在でもローズマリー抽出物には高い抗ウィルス作用が報告されていますし、精油も呼吸器系の不調や感染症予防として使用されています。

精神面への作用と効果
ローズマリーは清涼感あるハーバルな香りが特徴で、この爽やかな香りは気分をスッキリとさせて集中力や記憶力を高める手助けとしても活用されています。こうした働きは主に代表成分である1,8-シネオール(ユーカリプトール)の働きであると考えられており、2012年『Therapeutic Advances in Psychopharmacology』には1,8-シネオール濃度が高いほど認知能力と気分の改善能力が高い可能性を示唆した報告もなされています。また、1,8-シネオール(ユーカリプトール)には血管を拡張したり、鼻の通りを良くすることで脳へ血液と酸素を十分に行き渡らせる働きも期待されていますから、香りによる刺激作用と合わせて脳機能を高めて意識をハッキリと冴えさせる・集中力や記憶力を高めるサポートをしてくれるのではないかという説もありますよ。気分がどんよりしているときや寝起きが悪いとき・時差ボケの解消などに使われることもあります。
またローズマリー・シネオールは1,8-シネオールに次いでα-ピネンとカンファーの含有量が多くなっています。カンファーにも脳や神経を刺激して頭をスッキリとさせる働きが期待されていますし、αピネンは鎮静や神経強壮作用が期待されている精油成分。カンファーも鎮静方面に働きリラックスを促すのではないかという説もありますから、ストレスや精神的に疲労感を感じているときに香らせてみても良いかもしれません。お休み前など完全なリラックスタイム向きというよりは、ストレスや緊張で思考がまとまらなかったり、感情に振り回されがちな場面に合う香りのように感じます。無気力なときや自信喪失によって、やる気や前向きさを失いがちな時のサポーターとして香らせてみても良さそうですね。
肉体面への作用と効果
ローズマリー・シネオールに多く含まれている1,8-シネオールは、オキサイド類に分類される精油成分で、別名ユーカリプトールとも呼ばれるようにユーカリの代表成分でもあります。1,8-シネオール(ユーカリプトール)は様々な働きかけを持つ可能性が報告されている芳香成分ですが、中でも去痰・抗炎症・抗菌・抗ウィルス作用に優れ呼吸器系へのサポートに役立つ可能性が高いと考えられています。ローズマリーに報告されている抗菌・抗ウイルス活性についてはカルノシン酸など精油成分以外の部分によるものが多いのですが、精油も1,8-シネオールの働きから呼吸器系ケアに効果が期待されているのです。
ローズマリー系精油の中では1,8-シネオール含有率が最も高いこともあって、ローズマリー・シネオールは他のローズマリー系精油よりも呼吸器系のケアが得意な精油として扱われています。風邪やインフルエンザの予防、喉の不快感や花粉症による鼻炎など呼吸器系のトラブルの予防・軽微な症状のケアに使用したい場合にはシネオールタイプが適しています。α-ピネンにも抗菌作用や免疫力向上作用が期待されていますから、呼吸器ケアを兼ねて香らせたい場合であればカンファー含有率が低め・α-ピネン含有率が高めになっているものを選んでみても良いかもしれません。カンファー含有率が低いほうが心配も少ないですし、香りとしてもマイルドな印象になります。
血行不良・痛み軽減にも期待
カンファータイプのように高含有というわけではありませんが、ローズマリー・シネオールにも10%程度のカンファーは含まれています。カンファーはケトン類で神経毒性を持つ可能性がある・刺激が強いことから使用に注意が必要という指摘もある成分。しかし、心臓強壮(鼓動を強める)作用を持つことも認められており、低血圧の軽減や脳への血流を増やすことで記憶力を高めるなどのメリットが期待されている成分でもあります。血行を促すことから冷え性緩和をはじめ、便秘や消化不良など消化器系トラブルの改善まで様々な働きが期待できるという説もあります。
血行不良に起因する肩こりや腰痛などの改善にも繋がりますし、1,8-シネオールには抗炎症作用作用を持つという説と合わせて神経痛や関節炎のケアとしても使用されています。ローズマリーと言えば“若返りの水”ことハンガリアン・ウォーターの伝承もありますが、ハンガリー王妃は若返りを目的にハンガリアンウォーターを使用したのではなく、元は手足の痛み(おそらくはリウマチ)に悩まされていると聞いた修道女が献上したのだと伝えられていますよ。血行不良や痛みの緩和以外に、利尿効果によるむくみ解消・通経作用による月経不順の改善に役立つという説もあります。
その他に期待される作用
肌・髪への働きかけ
ローズマリー・シネオールの精油は抗菌作用と収れん作用を持ち、脂性肌やニキビケアに役立つと考えられています。脂っぽさを抑えてくれる働きは頭皮のケアとしても注目されており、地肌や髪のベタつきが気になる方を中心にヘアトニックなどに使用されることもあります。皮脂分泌量を適切に保つ・頭皮を清潔に保つ・血行を促す働きが期待できることから、フケや抜け毛などの予防、髪の毛の成長を早める育毛効果も期待されています。円形脱毛症の方を対象に行った実験では、ローズマリーを含むブレンド精油を使用したグループに改善が見られたことも1998年に『Archives of Dermatology』に報告されています。1,8-シネオールは抗菌・消臭作用を持つ成分として扱われていますのでニオイ対策に繋がる可能性もありますね。
ただし1,8-シネオールは消炎作用があるという説もある一方で、皮膚刺激性があるという指摘もあります。体質や使用濃度によっては皮膚を刺激して炎症を起こす原因ともなりますので、使用には注意が必要です。お顔など敏感な部分だけではなく、筋肉痛や関節痛緩和のためのマッサージなどで使用する場合でも低濃度に希釈して利用してください。
消臭・防虫剤としても
ローズマリー・シネオールに多く含まれている1.8-シネオールは抗菌作用が高いことから、消臭作用を持つと考えられています。悪臭の原因の一つとして、温度や湿気などの関係から雑菌が繁殖して悪臭物質を発生させることが挙げられます。洗濯物の生乾き臭やカビ臭が代表的ですし、体臭についても皮脂や垢を雑菌が分解することで発生する悪臭物質によるものが多いと言われています。雑菌を繁殖させないようにすることで消臭剤としての機能を持つことに繋がると考えられます。
加えてカンファーは衣類の防虫剤などにも配合されている、昆虫忌避作用がある芳香成分。衣服につくカツオブシムシやイガなどの虫をはじめ、ゴキブリ(チャバネゴキブリ)が忌避するという報告もあります。ローズマリー精油として見ても2016年の『The journal Parasitology Research』には試験した11の精油の中で蚊に対して最高レベルの忌避性を示したという報告がなされています。消臭剤や手作りの虫除けスプレー作りにも活用できそうですね。
ローズマリー・シネオールが利用されるシーンまとめ
【精神面】
頭をスッキリさせたい
リフレッシュしたい
記憶力や集中力を高めたい
脳機能を高めたい
ストレス・神経疲労に
自信喪失・無力感がある
考えがまとまらないときに
寝起きが悪いときに
【肉体面】
風邪・インフルエンザ予防に
鼻や喉の調子が悪い時に
血行不良・低血圧・冷え性
肩こり・腰痛・筋肉痛
神経痛・関節痛・リウマチ
脂性肌・ニキビケア
フケ・抜け毛予防
育毛・髪の成長促進に
ローズマリー・シネオールの利用と注意点について
相性の良い香り
ローズマリー・シネオールは微かに甘さを含んだハーバル調の香り。個性が強い部類ではありませんのでどの系統の香りともブレンドはしやすいですが、特に柑橘系・ウッディー系の香りとの組み合わせであれば失敗はしにくいでしょう。同じ様にサッパリとした印象を持つハーブ系・スパイス系の香りともブレンドしやすいです。
ローズマリー・シネオールのブレンド例
リフレッシュタイムに⇒ティートリー、シトロネラ、ライム
集中力のサポートに⇒レモン、ペパーミント、シダーウッド
血液循環を促したい⇒オレンジ、フランキンセンス、エレミ
風邪予防・呼吸器ケア⇒サイプレス、タイム、ベルガモット
ローズマリー・シネオール精油の注意点
妊娠中・授乳中の方、お子さんへの使用は避けましょう。
てんかん・喘息のある方は使用を避けるか、医師に相談しましょう。
高血圧・持病のある方は医師に相談しましょう。
芳香浴の場合でも、高濃度で使用すると肌へ刺激を与える場合があります。
アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。
参考元
Rosemary History and Rosemary Medicinal Uses
14 Benefits and Uses of Rosemary Essential Oil
This or That: What’s the Difference Between our Rosemarys?

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