ローズウッド

ローズウッドの特徴・歴史
薔薇を連想させる甘くフローラルな芳香を持つローズウッド。ローズウッドという呼び名をはじめ、フランス語名である「ボワドローズ(Bois de Rose)」やブラジル系ポルトガル語の「パウローサ(pau rosa)」など、とにかく“薔薇(ローズ)”にちなんだ名で呼ばれることが多い植物です。ウッディさも感じさせつつ、フローラルな印象も持ち合わせたマイルドな香りを持つ精油は、香水やアロマテラピー用として高く評価されてきた歴史もあります。現在は入手が困難であり販売されていない店舗も多いですが、それでもアロマテラピー関連の入門書には必ずと行って良いくらいに紹介されている植物の一つですね。
ローズウッドという呼称は数多くの植物に付けられています。バラ科Vauquelinia属に分類される植物の総称としても使用されますし、マメ科ブビンガ属に属す植物も“アフリカンローズウッド”と呼ばれることがあります。またローズウッドの和名は「紫檀(シタン)」とされてはいますが、日本で紫檀と呼んで銘木として利用されている樹木は主にマメ科ツルサイカチ属に分類される樹木。ギターなどの楽器に使われているローズウッドも、こちらのツルサイカチ属の植物が使用されています。その中で香料原料としてはクスノキ科に分類されるAniba rosaeodoraという種を指すのが一般的。他のローズウッドないし紫檀などと呼ばれる植物から精油は抽出されていません。アロマテラピーの本であったり、販売メーカのサイトでは“Aniba rosaeodora (Ducke)”と表記されていることが多いのですが、実際にはAniba parvifloraやAniba terminalisなど同属種の樹木から採油されたものも合わせてローズウッドとして流通しているとの見解もあります。

ローズウッド(Aniba rosaeodora)の原産は南米で、その香りの良さに加え高級木材であるマホガニーに似た材質を持つことに注目されたことで初めはフランス領ギアナ(カイエンヌ)からフランスへと輸出が行われました。しかし1920年代になるとローズウッドの大量伐採でギアナ産は激減し、ブラジル産が主要となります。ブラジルでは最盛期の精油生産が年間500トン、木材にすると5万トンもの伐採が行われていたと伝えられています。こうした大量伐採によりブラジルに自生していたローズウッドの数も激減。現在では『ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約/CITES)』による規制対象となっています。現在もローズウッドはCITES輸出許可書が必要とされていますし、象牙と同じくらいに取引が難しいと称されることもあります。ブラジル政府としても「ローズウッドを1本伐採するたびに1本植樹しなければいけない」という法律を制定し、乱伐防止・資源回復に努めているそうです。
ちなみに、アロマテラピーもローズウッドの減少に拍車をかけた要因の一つ。ローズウッドはかつて万能精油の一つと言えるほど多用されていた時期もある存在でもあります。1960年代後半にリナロールの合成方法が確立したことでリナロール原料としての需要は減少しましたが、アロマテラピーは合成香料を嫌いますよね。

精神面への作用と効果
アロマテラピー業界では万能薬のように謳われていたローズウッド精油ですが、実は伝統医学で用いられたことはほとんどなく、人体への影響については元より科学的・医療的な実験報告の数が少ないことも指摘されています。つまりローズウッドの効能とされているのは、含有成分に期待されている作用、もしくはセラピストやスピリチュアルカウンセラーのような人々が言っていることを加えたもの。信憑性は低いという見解も少なくありませんし、日本では精油は医薬品ではなく雑貨として扱われている存在であることをご了承ください。
ローズウッド精油の主成分はモノテルペンアルコール類のリナロール。リナロールは鎮静・抗不安作用が期待されている成分。1998年『Neurochemical Research』に掲載された研究でも、リナロールが中枢神経系において用量依存的な顕著な鎮静作用を有することを示したという報告がなされています。2時間ストレス誘発拘束したラットにを使った実験では、リナロールを吸引したマウスにストレスレベルの低下が見られたことも報告されており、リナロールに抗不安薬(不安軽減薬)としての作用を持つ可能性が示唆されています。
このためリナロールを含むローズウッドの精油も、気持ちを落ち着けて心のバランスを整える手助けをしてくれると考えられています。また、リナロールには鎮静系のl-リナロール、覚醒系のd-リナロールがあると考えられています。ローズウッドについてはd-リナロールが主成分だという説がある一方、l-リナロールとd-リナロールをバランスよく含んでいるからメンタルバランスを整えてくれるのだという説もあり…このあたりも作用や効果の根拠は認められない、と指摘される理由かもしれません。
肉体面への作用と効果
ローズウッドは精神面への働きに優れ、心のバランスを整えてくれる精油として扱われていた歴史があります。そのためストレス性・心因性の不調全般の軽減に役立つと考えられ、ストレス性の胃痛や腹痛などの緩和に使用されてきました。リナロールが鎮静作用を発揮する作用秩序についても「局所麻酔的な作用を持つ」ことを示唆した報告があること、抗痙攣作用や抗炎症作用を持つという説もある事と合わせて、ローズウッドは頭痛や偏頭痛・筋肉痛・坐骨神経痛など様々な“痛み”の軽減にも活用されてきました。この辺りはラベンダーに似ていますね。
そのほかリナロールには抗菌・抗真菌・抗ウイルス作用を持つ可能性を示唆した実験報告もあります。抗炎症作用や鎮痙作用が期待されるα-テルピネオール、抗菌・抗ウイルス作用が報告されているリモネンや1,8-シネオールなどもローズウッドには含まれていますから、合わせて風邪やインフルエンザなどの感染症予防や、咳・気管支炎・発熱などの症状緩和にも役立つ精油とされています。貴重な精油ですしお値段も高価ですから、現在は風邪予防などデイリーにガンガン使われることは無いでしょうけれど。
その他に期待される作用
肌への働きかけ
ローズウッド精油はスキンケアに対しても有用な働きを持つ精油として多用されていた時期があります。脂性肌や乾燥肌などの肌タイプを選ばずに利用できること、細胞の成長促進・組織再生促進作用を持つとされエイジングケア効果が期待出来る精油とされていたので、需要が多かったのだとか。肌のハリや潤いが気になる際のお手入れは勿論のこと、細胞の再生を促すことから傷跡を目立ちにくくする働きが期待できるとして火傷跡・アトピー性皮膚炎のケアにも活用されていたようです。
そのほか抗菌・抗真菌作用があることから、ニキビや湿疹、水虫(白癬)や脂漏性皮膚炎などの真菌性皮膚炎のケアにも効果が期待されています。ただしローズウッドには皮膚刺激性があることも指摘されていますから、炎症を起こしている部位や敏感肌・アトピーの方は注意が必要な精油でもあります。あえて絶滅が危惧されている植物の精油を使用せずとも、ラベンダーやネロリなど同様のスキンケア効果が期待されている精油を活用することをお勧めします。
ローズウッドが利用されるシーンまとめ
【精神面】
ストレス・精神疲労
不安・緊張・恐怖
イライラ・神経過敏
気持ちの落ち込み・無気力感
心のバランスが乱れている
前向きさになりたい時
癒やしが欲しいと感じる時
【肉体面】
ストレス性の不調・痛み
筋肉痛・神経痛・関節痛
風邪予防・初期症状ケア
咳・気管支炎の軽減に
ニキビ・肌荒れ予防
肌のエイジングケアに
傷跡・妊娠線のケアに
ローズウッドの利用と注意点について
相性の良い香り
ローズウッドはウッディー系+フローラル系という印象の香りを持つ精油。シングルでも複数のオイルをブレンドしたような素晴らしい香りが楽しめますが、ブレンドして利用する場合は似たニュアンスのあるフローラル系もしくは軽めのウッディー系の香りを持つ精油とであれば間違いなくマッチするでしょう。と入っても柑橘系やハーブ系の香りとも相性が良いですし、スパイス系を加えれば良いアクセントになる…と、ほとんどの香りと組み合わせやすい精油ではあります。
ローズウッドのブレンド例
心のサポートに⇒ゼラニウム、パルマローザ、ベチバー
感染症予防に⇒ローズマリー、シダーウッド、プチグレン
冷え性の方に⇒チュベローズ、アンジェリカ、パチュリ
スキンケアに⇒イランイラン、フランキンセンス、ローズ
ローズウッド精油の注意点
皮膚刺激を与える可能性があることが指摘されています。
安全性についての根拠が不十分なため、妊娠中・授乳中の方と小さいお子さんへの利用は控えたほうが良いという説もあります。
アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。
参考元
Rosewood Essential Oil Uses and Benefits | AromaWeb
6 Amazing Linalool Benefits You Don’t Know About
ローズウッド エッセンシャルオイル(精油・アロマオイル)

PRICE

¥ 3,850SOLD OUT

大変申し訳ありません、こちらの商品は完売いたしました。詳細についてこちらよりお問い合わせください。

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